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胸が大き過ぎて水着もまともに着こなせなかったりする放課後

 

 この日、授業が全て終わった後のホームルームで、担任からの通達があった。

 内容は、来週プール開きをするので、水着を各自準備しておくようにとのことだった。この学校には、指定のスクール水着もあったが、常識の範囲内で水着の選択は自由に、とのことらしい。

 そこで放課後に、ラムリーザ達は水着を用意するために、購買部に向かっていた。

「水着かぁ、常識の範囲内ってなんだろうね?」

「CDビキニとかはダメってことじゃないかな?」

「何それ?」

「ブラの所がCDのなっているビキニで、CDの穴から乳首だけ出して着るのよ」

「そんなの着る人って、変態さんじゃない……」

 などと話をしながら先頭を歩いているのは、ソニアとリリス。新しく結成したバンドユニット『ラムリーズ』で、リードとベースのギターを操る二枚看板娘。ラムリーザ的には、ダブルヒロインの主役扱いだ。

「水着ね、あんまり着た事ないから恥ずかしいかな?」

「そうですわね……」

 などと、少し恥じらいを見せているように話しながら、ユコとロザリーンが続く。控えめの二人は、『ラムリーズ』の鍵盤楽器担当。表には出ずに、主にコーラス担当でもある。

「なあ、俺達ついて行く必要あるのか?」

「いやまぁ、僕もついでだから買おうかなー、とか。いや、いらんかな。たぶん去年の入ると思う」

「ふむ……」

 そして最後尾に『ラムリーズ』の裏方二人、ラムリーザとリゲルが、女子達の付き添いという形でついてきている。一応ラムリーザがグループのリーダーだけどね。

 

 校舎内の移動中、階段に差し掛かると、ソニアはいつもの変わった動きを見せるのだ。

「そういえばいつも思ってたけど、ソニアって階段下りるとき、毎回壁を背にするのかしらね?」

 リリスが含みのある笑みを浮かべてソニアを見ながら問いかける。

「す、好き好きよ! 階段見たらじんましんが出るから背中が痒くなるのよ! 決してむ――無意味なことしてんじゃないからねっ!」

 大きな胸を押さえて横歩きで階段を下りながら、ソニアはリリスによく分からない意見を投げつける。しかしリリスは、わずかに言いかけた言葉を見逃さなかった。

「決してむ? 胸?」

「うるさい! こっち見んな!」

 そんな様子を見て、リゲルは嘲笑するように「ふっ」と鼻を鳴らすのであった。

 

 

 購買部で売っている女子用の水着は、ワンピースタイプだった。

 そこで、グラマー体型のリリスはそこで売ってある一番大きいサイズ、Lサイズを手にとって試着室に向かっていった。

 それを見たソニアも、同じものを手にとって試着室に向かう。

「あの二人はLサイズって感じだけど、私達はMサイズでいいかな」

 そう言って、Mサイズの水着を手にとるユコとロザリーン。ただ、試着室は二つしかないので、そのまま待っている。

 一方、腹減ったなとか言いながら、まだ売れ残っていたパンを購入して食べているラムリーザとリゲル。まあ、普通にまったりとした買い物風景である。

 
 
リリスの水着姿
「いかがかしら?」

 試着室から先に出てきたのはリリスだった。

「ちょっと胸がきついかな……、でもまあこれでいいわ。ラムリーザ、リゲル、ごらんなさい」

 リリスお得意の誘惑が始まった。二人の方に歩いていって、魅惑的な瞳で手招きしてみせる。

 盛り上がった胸、くびれた腰、いい形の尻。そして、靴下を脱いでいないので、スクール水着とサイハイソックスの組み合わせなのだ。普段あまり見ることのできない貴重なシーンであろう。

「どう? 感想は?」

「スゴクニアッテマスネ」

「何故片言なのかしら?」

 とりあえず感想を述べたラムリーザと、あごに手を当てて黙ったままのリゲル。

 その二人の様子を見て、リリスは残念そうにふぅとため息を吐く。

「クールなリゲルに、ソニアじゃないとダメなラムリーザか……」

 そのソニアが、まだ試着室から出てこないのだ。彼女が着替えるのが遅いということは、一緒に暮らしているラムリーザ以外は知らないかもしれないというのがあるが、リリスは自分にあまり興味を示してくれなかったというのもあり、もたもたしているソニアにいらついたように声をかけた。

「ソニア、いつまでかかってるのよ」

「え、あ、その……」

 中からは、ソニアの慌てたような声が聞こえる。

 ちょっとイライラしている感じで、リリスはソニアの入っている試着室に近づいていった。

 その時、ラムリーザはあることに気がついた。リリスの胸が、結構ギリギリで収まっているという状態なのだ。ギリギリ……そう、つまりそれはソニアにとっては……。

「何をやっているの、ラムリーザが待ってるよ。開けるよ」

「あ、やめ! 待って!」

 ソニアは悲鳴を上げるが、ラムリーザとリゲルのつれない態度が気に入らなかったリリスは、有無を言わせず試着室のカーテンを開けた。

 中で、ソニアは水着を身体に通してはいた。だがしかし、残念な事に胸が入っていない。入りきらないというべきか、ワンピース型の水着は、胸の下までしか上がっていないのだ。ソニアの大きな胸があらわになっている。

「こほん……」「ぶふぉっ」

 咳払いして目を逸らすリゲルと、思わず食べていたパンを噴出してしまうラムリーザ。

「ちょっ、何すんのやめてよ!」

 そう怒鳴ってカーテンを慌てて閉めるソニア。

「あーもう! 胸が入らない最悪!」

 中から、ソニアの半分涙声な叫び声が響いてくる。

 リリスは、ラムリーザ達の方を振り返って、てへっと肩をすくめてみせるのだった。

 放課後というのもあって、周囲にあまり人が居なかったのは、ソニアにとって不幸中の幸いであろうか。

 

「まあ、なんだそのぉ、明日の休みにでも街に水着買いに行ってきたらいい……」

「そうね、そうしましょう。私もスクール水着じゃ物足りないし」

 ラムリーザの提案に、リリスは賛同するのであった。物足りないと言っても、常識の範囲内で選ぶように。もっとも、ソニアぐらいになると、ワンピースタイプは無理だろうが……。

 というわけで、今日の買い物はお開きとなり、それぞれ部活に向かって行ったのだった。

 
 
 
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